Angel Dust Apocrypha World

20秒で判るカナン!

マジカルウォーフェアの22年後の現在じゃ侵魔と人間は冥魔戦に備えて休戦中ですよね?
カナンは狭界にある世界、遺跡に新技術がたっぷり眠った良い所ですよ!
でも遺跡の側は危険生物が一杯、町の外にも沢山いるから気をつけて!

カナンじゃウィザードとイノセントが一緒に暮らしてます。侵魔もちょびっと居ます。
カナンは三つの組織が利権と主義が原因で経済戦争中、気候もあんまり良くないです。
カナンじゃADってナノマシンをイノセントを含めて殆どの人が身体に入れてます。
入れてる人を適合者(ユーザー)、入れてない人を非適合者(ピュア)と呼びます
ウィザードなら自分達で会社を興したらどうでしょう?カナンには成功するチャンスがいっぱいありますよ!

〜世界魔術協会パンフレット カナンの歩き方序章より

 

 

『世界観説明』
【マジカルウォーフェアより22年後の世界】

 今回のキャンペーンではマジカルウォーフェアより22年後の世界、忘却世界:カナンを舞台に行われる。 22年後現在のファージアースではマジカルウォーフェア後、冥魔の侵攻が一時鳴りを潜め、表界、裏界共に小康状態に陥るが、冥魔は再び第八世界を侵略。

 さらに侵攻が裏界においても激しくなり始め、マジカルウォーフェアより17年後には、裏界と表界の間で具体的な不戦協定を結ぶまでになる。 この不戦協定には、ルー=サイファー、ベール=ゼファーの両魔王が調印し、表界の侵攻よりも冥魔討伐を優先させる事を公言した。また両者に従わない魔王も冥魔に領土を奪われるものが続出、表界よりも冥魔対策に力を入れている。

 またウィザード達も数限り無い冥魔、そして引っ切り無しに求められる他世界からの支援要請
により、世界防衛と自らの戦力の拡充に重きを置き、ココに表界と裏界による、共通の敵により利害の一致が成立した。

 無論、多くのウィザードユニオンや魔王は仮想敵として互いを想定はしているものの、、若いウィザードや侵魔の中では新人間派、新侵魔派というものが根付き始め、ウィザード相手に商売を行う侵魔や、魔王の依頼で生計を立てるウィザードが珍しくなくなり、良くも悪くも新しい世代といった様相に変わっている。
 
 激しく、余談だが皆の柊連司はもう居ない、彼の今の名は赤羽連司、世界魔術協会代表代理の肩身の狭い婿養子にして、三児の父である。 異論は認める。なお、本キャンペーンに彼はまず登場しない。

 

【忘却世界:カナン】

 カナンは狭界に置いて、平行世界との接点に存在した忘却世界である。
 大きさ事態はオーストラリア大陸と同程度、その特異な位置から忘却世界としては破格のプラーナを持ち、科学と魔法を併せた独自の文明を築いていた。だが、後述するADを巡る争いによりカナンの独自文明は崩壊する。
 
 その後、発見者であるオクタヘドロンや絶滅社、それに世界魔術協会等の複数の組織支援を受けた前文明の生き残りであるアスカ=クドゥーレ博士の尽力により、カナンはADに関連した事件関係者や、表界に居られなくなった侵魔事件被害者のイノセント、ウィザード達の移民先として復興。
 
 現在ではウィザードとイノセントが共存するという奇妙な世界にして前文明の遺産が数多く眠る新しい開拓地として、ウィザード達に広く知られている。


【ADの歴史】
《前カナン文明・開発》

 カナンの歴史を語る場合、現在の表界からの移民によって生まれた社会を現代カナン、カナン独自に進歩した社会を前カナン文明と呼称し、前カナン文明の崩壊にまつわる事件を前カナン大戦と呼ぶ。
 
 しかし、前カナン文明は戦争により深刻な資源不足と領土の荒廃を招く。各国家の疲弊により悲惨な戦争は終結、超国家共同体によるナノマシンを使用した世界復興計画が行われ、惑星再生用ナノマシン、研究システム、治安維持システムが開発され、その統合管理システムとして、"マザー"が作成される。

 だが、マザーは突如暴走、自動操縦の治安維持システムは人を遅い、研究システムによって開発された生物兵器が闊歩し、動植物はナノマシンの汚染を受けて変異を起こした。

 暴走した"マザー"に対抗するため、人類は荒廃した大地に人間を適応させる為のナノマシンを改造、後にオリジナルと呼ばれるADシリーズ7機を作成する。

 ADシリーズは本来ナノマシンコアを体内に埋め込む事であらゆる環境に人間を適応させる装置であったが、カナンの科学者達はソレを兵器として転用する事を思いつき、作り出したのである。しかし、完成したADは予定スペック以上の力を出した反面、適合者でなければ肉体とナノマシン両者の拒否反応により肉体が結晶化し、死亡してしまう危険度の高いものだった。

 オリジナルADの活躍により"マザー"は封印(なお、一般社会では秘匿されているが、"マザー"開発に関わっていたアスカ=クドゥーレ博士の体内にマザーのコアは封印された)され、騒乱は終結されたと思われた。

 しかし、正体不明の第8AD"ホロウ=ハート"が出現、侵蝕した全てのAD,ミュータント、兵器の能力を取り込むという異常な機能を備えていた。それは正しく激戦であり、オリジナル適合者の6名は死亡、最後の1名であるセレスティアル=アロー適合者もホロウ=ハートと相打つ結果となり、ナノマシンによって荒廃されつくされた世界では人類が生存する事は出来ず、カナンは崩壊した。

 そして、月日が経ち、超世界企業オクタヘドロンにより、カナンが発見され、幾つかのオリジナルADと、唯一の生き残りとして発見されたアスカ=クドゥーレ博士が発見された事により、ADは表界の歴史にかかわる事となる。(一般公開されていないが、アスカ=クドゥーレ博士はマザーコアを有していた為、不老不死といえる生命力を獲得していた)

 なお、彼女が発掘されるまで意識が無かった点、また地層等のデータもナノマシンにより歪められている為、表界の時間で何時ごろ前カナン文明が崩壊したかは定かではない。

 

《第一次AD紛争・来訪:22年前》

 カナンにて救助したアスカ=クドゥーレ博士に対し、オクタへドロンは当時起きていた侵魔との戦闘における人類勝利の為、対侵魔兵器の作成を依頼、博士は身篭っていた(マザーの影響により胎児状態から成長しなかったものと思われる)自らの娘である菜乃葉を人工子宮で出産させ、争いと関係のない人間が養育する事を条件に、その依頼を引き受ける。(余談だが、この後彼女に受け継がれるセレスティアル=アローの最初の適合者こそ、彼女の父である)

 それから時が経ち、表界においてマジカルフォーウェアと呼称されていた時期、"ノア"と呼ばれる謎の人物により、前カナンで行方不明になっていたオリジナルADを利用した複数の事件が起こされる。

 事件は多くの人間とウィザードを巻き込み、その中のウィザードの一人、蒼剣の剣士、シーリウス=ユリアンと三人の仲間達は数多の事件を解決。ノアが"虚無の王"と呼ばれる異界の精神生命体の崇拝者であること、そして"虚無の王"こそが自らの"全てを喰らう"という能力を使い、アスカ博士の弟であるセツナ=クドゥーレに寄生融合し、AD"ホロウ=ハート"としてカナンが滅ぼした事実を突き止める。

 ノアは研究者として潜り込んでいたトリニティ日本支社の全機能を掌握し、オルナティブと呼ばれる擬似ADや巨大戦艦"アーク"、更には人間を無差別に侵蝕するナノマシン兵器の散布を行い、シーリウス達に戦いを挑む。

 結果、シーリウス達はノアとの戦いに仲間の犠牲を出しながらも勝利した。だが、ノアに勝利した瞬間、思いもよらなかった人物が現れる。菜乃葉である。 

 彼女は侵魔事件に巻き込まれ養父母を失い、また自らも致命傷を負ったため、救命手段としてセレスティアル=アローを埋め込まれ、ウィザードとして活躍していた。

 だが、セレスティアル=アローには肉体である"ホロウ=ハート"を破壊された"虚無の王"が寄生しており、"虚無の王"は菜乃葉の意識を封印し、再び世界の全てを"喰らう"為、邪悪な産声を上げたのである。

 そして最終決戦が始まった、シーリウスは自らの持つ蒼の聖剣と、仲間の持つ紅の聖剣の力を使い、自らの身体を蝕まれながらも、虚無の王を滅ぼす事に成功した。

 戦いが終わった後、シーリウスは最後に残った奇跡の力を使い、虚無の王に殺された親しい少女を蘇らせ、世界から消えていった。

 その少女の名前を、橘蒔菜という。


《第二次AD紛争・発展:11年前》

 第一次AD紛争から10年後、第一次AD紛争で無差別にばら撒かれたナノマシン兵器により、ADに適性を持ってしまった人達やトリニティの技術者、実験体、或いはオクタヘドロンのAD研究機関等は本拠地をカナンに移し、表界も冥魔の攻勢が一時的に緩み小康状態を保っていた。

 移民に関してはナノマシン技術の拡散による表界への悪影響を鑑みた絶滅社が推奨し、オクタヘドロン、世界魔術協会などの関係機関の出資で主に行われ、ADの研究に重点が置かれた。

 結果、カナン統合中央研究局が生まれ、アスカ=ヴァン=クドゥーレ博士を中心に実質的なカナンの運営を行う事となる。そこで、誰でも利用できる汎用ADや、量産可能なAD,AD=FEの開発が進められていた。
 
 そんな中、表界に置いて魔法技術を使用したナノマシン兵器による虐殺事件が発生する。ノアが使用した兵器と同質のソレはAD適合性の無い人間を死に至らしめるものであり、"グリゴリ"と呼称された。この兵器のもっとも凶悪な所はAD適性が無い場合、ウィザードですらその毒牙にかかる兵器であった。更に、ADに適応した適性生命体、ADエミュレイターがグリゴリ投下地域に現れ、各地で混乱が起きる。

 そのため、第一次AD紛争でADに関わりのあったオクタヘドロン、橘財閥らが主な出資者となり、グリゴリ対策と被害者救済の為のNGO"ガーディアンエンジェルス"(以下GA)が設立される事となる。

 GAは完全適合者であり、橘蒔菜に命を救われた少年の黒霧雪菜、AD研究者である晴空凪夜、グリゴリ被害者にして史上初のボーダー天野真一 ADエミュレイターからの離反者エル=キュリフの四名を中心として事件解決に当たり、滅びたはずの虚無の王が生き延びていた事を突き止め、遂にはADエミュレイターとグリゴリ発生装置の生産基地を破壊する事に成功する。

 時を同じくして抗グリゴリ剤"ラファエル"完成し人類が優勢に立ったと思われたとき、全世界でADエミュレイターとグリゴリによる一斉襲撃が発生、同時に黒霧雪菜が恩人でもある橘蒔菜に浚われる。虚無の王はシーリウス=ユリアンが蘇生した際、橘蒔菜に寄生していたのだ。

 "虚無の王"は完全適合者であり、更には蒼の剣士、シーリウス=ユリアンの転生体でもあった黒霧雪菜を取り込んで、再び世界を"喰らう"為に動いていた。だが、辛くも他の仲間達の協力を経て雪菜は脱出、その後起こった虚無の王との最終決戦で、四人は虚無の王に勝利、橘蒔菜の記憶を失うも取り戻し、それぞれの道を歩んで行った。

 

《三頭統治・転機》

 第二次AD紛争において、予想外の出来事が起きた。抗グリゴリ剤"ラファエル"の効能か、ADに適合してしまったイノセントが予想以上に多く、更に世界で同時多発的に起こった為、膨大な人間が適合者として表界に残ってしまったのである。

 ADに適合してしまった彼らはイノセントよりも強力な力を持ちながらも侵魔、冥魔に対して有効な戦力とは言えなかった。また、彼らを残しておけば魔法技術であるADの露見から世界結界が崩壊する。その危険性より、世界魔術協会を初めとする各組織は大災害をでっち上げ、ADに適合した人々をカナンに移民させる事を決定したのである。  

 当時のカナンは研究局の付近以外は大半が前カナン大戦で荒廃し、更にマザーによって生まれた危険な生物兵器、機械兵器が頻繁に見られる土地であり、とても移民に耐えられるものではなかった。

 この無謀ともいえる移民策においてアスカ=ヴァン=クドゥーレ博士の功績は大きい。カナン統合保安局と統治組織の名称を変え、自らが局長として就任。移民への説得に始まり、司法制度の整備、農業、電力プラントの敷設、各移民都市での自警団の設立と権利拡大、次世代汎用擬似AD:タブラ=ラサへの開発資金の投入と流通経路の確立、カナンの技術力や特許を巧みに利用した各組織からの資金捻出、カナン時代の記憶から割り出した比較的安全な"遺跡"の発掘業務の推奨、企業誘致etcetc 彼女の綱渡り的な統治を行う胆力と卓抜した政治、経済センスにより、第二次カナン紛争より僅か5年でカナンにおける移民達の安定した生活基盤を築く事に成功したのである。
 
 だが、統治が安定した状態から2年、カナンに大きな転機が訪れる。アスカ=ヴァン=クドゥーレ博士が倒れたのである。彼女が執務中に突如昏睡状態に陥った事で独裁的ともいえる強権で断行されて来た彼女の統治に大きな亀裂が入る事になる。

 先ず、最初にその転機に介入したのは絶滅社とトリニティだった。彼らは局長不在で混乱する保安局に対して、膨大な額の投資資金の引き上げを通告する。細かな修飾を省いて言ってしまえば理由は『我々はアスカ=ヴァン=クドゥーレ女史に対して投資したものであり、彼女が不在である以上、返済は見込めない』といったものである。コレに対し当然の用に保安局は猛烈に反対、あわや武力衝突にまでなりかけたが、世界魔術協会が介入し、保安局が表界と繋がる通路が存在する都市を譲渡、トリニティと絶滅社が共同出資して設立した機関、"カナン開拓財団"が独自のその都市の自治裁量権を持つ事を保安局が認めることで、収束した。

 だが、保安局の苦難はコレでは終わらなかった。保安局はこの事件の後、カナン住民の保安に重点を置き、自警団の運営や福祉等に中心的に予算が回される様になる。コレに対して元々AD研究の為にカナンに渡ってきた第一次移民の研究者達が反発、その不満はくすぶり、同年、保安局の内部組織であるAD研究部は大々的にオクタヘドロンとの協調を宣言、実質的に分離する形となった。

 またこの事件に置いて、オクタヘドロンは研究者達を率先して唆していた。オクタヘドロンはAD開発に関しては他の組織よりも先んじて居たが、アスカ局長の昏睡による混乱でAD研究者達が広範囲に拡散し、自社の相対的アドバンテージを失う事を恐れた為である。 

 結果、第三の勢力ともいえるLEADSが生まれ、元々研究都市であった区画を占有、保安局との会談の末一定の自治が認められることとなった。これは、LEADSが財団と協力関係を築く事を恐れた点、そしてLEADSの総責任者が保安部局長の義理の姉妹であるナターシャ=M=クドゥーレで有った点が大きかったと言われている。
 
 こうして、ウィザードとイノセント、金と利権、適合者とピュア、遺産と最新科学、様々な人間と侵魔の思惑を内包させ、カナンは急速に膨れてゆく。まるで、自らが弾けることを知らない風船の様に。

【現在のカナン】
《全体的な風土》

 カナン全体の表面積は地球の三分の一程度、球状の惑星世界であり、現在の人間の行動可能地域は赤道付近よりやや北部に位置する。人間の行動可能領域はオーストラリア大陸と同等の大きさがあり、北半球側に存在している。基本的に南部に行くほど気温が高く、北部に行くほど気温が低くなる。また、夜間は裏界の月であるところの紅月が常に満月で見えるが、表界に影響されて薄紅色にしか見えない。昼間は太陽とうっすらと紅月が見える程度である。

 行動可能領域でも各都市を繋ぎ、週1度ある程度の箒空路の定期便以外は安全が確立されておらず、また転移魔法も各組織が許可を出した一部のウィザードしか使えないため、大部分の往来は厳しくなっている。

 人口は表界やラビリンスシティなどに繋がる"通路"が存在する、イースト・ワン、サウス・ツー ウェスト・スリー、ノース・ゼロの四都市に密集し、他にはコロニーと呼ばれる小規模集落が行動領域全土に点在する。

 行動可能地域でも多数のミュータントが存在しており、三頭組織の庇護を受けていないコロニーが壊滅するといったニュースも珍しいわけではない。また、魔力嵐といった異常気象が起きることもあり、非適合者のイノセントが四都市外で生存するのは何らかの庇護がない限り難しい。

 海上は例外を除いて汚染されており、危険なミュータントの巣窟になっている。
また生存可能領域外ではナノマシンで作られた有毒な大気で溢れ、異常気象により水没した都市と、多数の島々が存在するようだ。
未発見の遺跡が大量に存在しているといわれるが、危険なミュータントや殺戮機械も多い。


《四都市》


 現在のカナンは四都市と呼ばれる"表界"への通路が存在する4つの主要都市があり、それぞれ各三頭組織と、世界魔術協会が管理している。また、名前の通り東西南北の四つの地点に存在しており、それぞれの都市の往来は数少ない箒による定期便以外では非常に危険である。


ノース・ゼロ:
 大型の人工島の上に作られた中立都市。世界魔術協会が主に管理しており、三頭組織の支社が置かれている。
 住民は世界魔術協会関係者やウィザード、その家族が主であり、人工島の地下に存在する表界との"通路"は世界魔術協会関係者の往来が非常に多い。
 世界魔術協会の支援のため、フリーのウィザードは多いが、その分トラブルも多く、治安が良いとは言えない。
 またミュータント退治や遺跡発掘、各都市の間の護衛などを引き受ける、『冒険社』と呼ばれる会社が豊富にあることでも有名。

イースト・ワン:
 直径10km程のクレーター地形の中心に存在する、カナン統合保安局の管理都市。
前カナン戦争の最終舞台となった施設の跡地に設立されており、中央にカナン統合保安局本局が置かれている。
 クレーターの周囲には中心に対ミュータント用の防衛兵器が張り巡らせれており、要塞の様な風貌になっている。"通路"は都市内部にあるが基本的に通行は制限され往来も余り多くない。
また他の大都市との交流も盛んとは言えないが、治安の高さと福祉の充実には定評があり、移転希望者は多い。

サウス・ツー:
 南沿岸部に存在する港湾都市であり、カナン開拓財団の管理都市。
 カナン保安局時代に実験された海上浄化プロジェクトにより都市付近の一定海域は浄化されており、アメリカ西海岸と繋がる海上の"通路"を使った大規模な物資の輸送を可能にしている。
 その為表界への輸出、輸入共にカナン最大であり、カナン開拓財団の資金源になっている。
大量に入ってくる物資の為現在は常に人不足であり、自らの才覚を信じてこの町に入ってくる若者はウィザード、イノセント問わず多い。
 また、都市の移住は基本的に自由であるがカナン開拓財団が存在する中央エリアは地価が高く、安全を買うためには冒険社や専門の警備会社と契約しなければならないなど、決して治安は良くない。
 なお、港湾部から離れた内陸部はスラムになっており、非合法な商品を売買する闇市やソレを取り仕切る暴力組織の跳梁もこの都市の特徴である。

ウェスト・スリー:
 直径3km程のドーム状施設を中心とした学術都市であり、LEADSの管理都市である。
元はAD、及び"通路"に関する研究施設だったが、オクタヘドロンの投資により都市機能を得て、表界のウィザードユニオンとの交流を深めている。
 その為、都市内部では様々な地域からの魔法技術研究者が日夜研究を続けている。

《コロニー》
 コロニーは四都市以外の小規模集落であり、表界との通路を持たないものの総称である。

 大部分のコロニーは三頭組織の庇護を受け、農業プラントや水資源プラント等を使った自給自足体制が確立されている。

 ただし、中には三頭組織や世界魔術協会の庇護を受けず、ウィザード排斥主義中心のコロニーや、或いはウィザードが独自のルールを創って運営しているなどコロニーなど多様なコロニーが存在している。


《冒険社》

 正式名称は特別代行派遣会社、しかし何時の間にか冒険社と呼ばれ定着している。

 主に一般の各都市間交通の護衛や、遺跡発掘、コロニーの依頼を受けミュータント退治など荒事に関わる業務を行う企業である。

 カナンに置いては移民直後から上記の業務の民間委託が必要になり、第二次移民期のアスカ前局長の改革によって遺跡発掘や安全確保の為の兵器使用許可など、大きな権限を持つ事になった。伝統的に免許制が取られており、業務免許の発行は初期ではカナン統合保安局が行っていたが、現在では三頭組織に依託される形で世界魔術師協会が発行している。

 この業務免許は会社毎に発行され、業務に従事できる他、各都市やコロニーに置いて"箒"や銃火器等の兵器の持込許可証にもなっている。

 また、遺跡内部で発掘された重要と思われていないモノは冒険社に報酬の上乗せとして渡す事が慣例になっている。

《カナンの住民》

 カナンの住民は大きく分けて第一次移民者と第二次移民者に別れる。
第一次移民者はアスカ前保安局長が掲げたカナンの新規開拓という志に共感した者や、AD研究者、それに第一次AD紛争の被害者などである。

 第一次移民者達は全体の全人口の一割未満だがカナンの生活も長く、カナンがカナンで生まれ育った第二世代も生まれており
更にはADの能力使用に関して高いノウハウを持つ技術者達でもある。
彼らは基本的にカナンを終生の地と決めている者が多く、同時にカナンへの愛着と保安局への親しみと忠誠を持った人々である。

 対して、第二次移民は第二次AD紛争によって大量に生まれてしまった被害者達であり、強制であった事から過酷な環境も相まって移民当初は声を荒げてカナンを非難するものも多く居た。ソレに対して、カナン統合保安局は往く度にも及ぶ演説と、表界の常識を超越した技術の公開による説得を行ったのである。
 

 AD適合者になってしまった彼らには、戻れば世界結界に消される可能性が高く、事実移民当初は月衣を持たない為、世界結界に消去された密航者が存在した。そうして、彼らは表界の真実と数々の魔法が存在するという事実、そして何よりカナンで生活しなければ自分達に待って居るのが、世界結界に消されるか、侵魔、冥魔による餌食になる未来であると、5年かけて理解したのである。

 結局の所、彼らは『眼に見えないウィザードが護ってくれるかもしれない世界』よりも、『側に居るAD適合者達が護ってくれる今』を選ばざるを得なかったのだ。

 その他にも、会話相手の会話記憶を消す事を前提にした世界間通話の一時的許可や、離れ離れになった家族の移民許可や職業支援と行ったと温情措置とカナン外への許可無きAD持ち出しへの厳罰化といった飴と鞭により、カナン統合保安局の統治は第二次移民達の心に安定をもたらしたのである。

 だが、ある種心の支えであったカナン統合保安局の事実上の分裂によって、第二次移民達の心は乱れた。技術者を厚遇すると宣言し積極的にヘッドハントを行うLEADSや、何よりある一定以上の功績を挙げれば、擬似月衣発生装置を与え、表界との行き来を認めるとカナン開発財団が公言した為である。

 もはや彼らは、第二次移民として一括りにできるほどまとまっては居ない。自らの安定を求めて、或いは己の野望の為に、或いは今は会えない家族と再び会うチャンスを得る為に、己の思惑の為に動く、カナンの主役達なのだ。


《イノセントとウィザード》

 カナンに置いてはウィザードとイノセントは共存しており特にウィザードは非常に重要な戦力であり、各三頭企業共に取り込み活動を行っている。
 人口比はウィザード:イノセント=1:99で、適合者:不完全:非適合者=20:1:79であり、ウィザードとなったために人生観が変わったものも少なくない。

 しかしながら、その為にウィザードと非ウィザードの間では格差が生じ、一部エリート意識を持つウィザードの台頭や、逆にウィザードに反発するイノセントといった争いの芽が生まれ始めている。

 また、同種の事例は適合者とそれ以外の不完全適合者、非適合者との間でも起っており、イノセントとウィザード、適合者と非適合者といった表界では今まで表出しなかった火種が存在している。

 

『カナン主要組織&個人紹介』


『カナン統合保安局』(かなんとうごうほあんきょく)
規模:特大 現状:下がり気味
本拠地:イースト・ワン 代表者:菜乃葉=リィズ=クドゥーレ
主義主張:カナンの独立と住民の生活第一。カナン中心主義の保守派。穏健 L/L

解説:
 カナンの名目上の統治組織であり、いまなお最大規模の組織力と軍事力を誇る三頭組織の1つ。
 保安局は前局長の不予と財団、LEADSの設立により大きなダメージを被っが、保安局の持つ最大の利点である"武力"は失われていない。現在の局長である菜乃葉=リィズ=クドゥーレはオリジナルADを持つ最強のAD適合者であり、魔王級エミュレイターと同等の力を持っている。 
 さらに、22年間カナンの保安の為にミュータント相手にADを運用してきた実力とノウハウは他組織の追随を許さず、住民の安寧を願う姿から、"最も平和的な武闘派"の呼び声も高い
 
ただし、現在の局長は局員からは慕われているものの、政治力や経済センスといった点で全局長に大きく劣り、"カナンの自立と自治を目指し、なによりも住民の安全を第一とする"といった姿勢も現在のカナンの情勢にはそぐわないのではないかと危惧されている。
 カナン住民の安全と利益を第一に考える為、外部干渉勢力との間で緊張が高まっており、特にカナン開拓財団とは思想と設立経緯から犬猿の仲である。

・ホワイトウィンド(ほわいと うぃんど)
規模:小 現状:カナン統合保安局の下部組織
本拠地:イースト・ワン 代表者:セレス=ヴァン=クドゥーレ
解説:
カナン統合保安局の保有する戦闘部隊。
その主な役割は、ミュータントなどの外敵から、開拓民達を護る自警団的なものである。
しかし、20年近く戦い続けてきた実績は伊達ではなく、カナン最強の戦闘部隊との呼び声も高い。
構成員はほぼ戦闘用AD適合者であり、第一次開拓民やその子供たちの占める割合が高い。
隊長のセレス=ヴァン=クドゥーレは弱冠18歳の若者だが、真なるエヴァンジェリストに最も近い存在と言われており、その戦闘力は極めて高い。
また、現保安局長の息子ということもあり、東都の人間達からは高い信頼を得ている。


 

《アスカ=ヴァン=クドゥーレ》(あすか=う゛ぁん=くどぅーれ)
『………』(医療機器の音だけが静かに響いている)
年齢:不明(本人も判らない) 外見年齢:20代中盤
性別:女性
解説:
ADに最初期から関わる、現代カナンの設立の立役者にしてAD研究の第一人者。
体内にマザーと呼ばれる最初期のADを宿しており、実質的な不老不死でもある。
カナンに置いて彼女が行った様々な改革は彼女が倒れた今現在でも称えられており、
彼女が居なければ現在のカナンは存在しなかったと言っても過言ではない。
しかしながらその優秀さ故に彼女が謎の昏睡の為、カナン全土は大きな混乱に巻き込まれる事となる。


《菜乃葉=リィズ=クドゥーレ》(なのは=りぃず=くどぅーれ)
『どうしたらカナンの人々が平和に暮らせるのか、考えたいの』
年齢:39歳 外見年齢20歳
性別:女性
解説:
現在のカナン統合保安局局長、前局長の実娘であり、
オリジナルADの適合者であり、歴戦のウィザードでもある。
警備部の代表も兼任し、強力な適合者ウィザード集団を束ねており、カナン最強の声も名高い。
反面、経営者、政治家としては理想主義に走り未熟な面が見られ、結果として保全局の経済が停滞してしまったという欠点もある。
性格は芯が強く、心優しい母(或いはお姉さん)であり、家族と同じように、カナン住民の事を常に考えている。
ちなみにX児の母、旦那は婿養子である。(X児はPC設定によって変更の可能性があります)


『LEADS』(りーず)
規模:中 現状:穏やかに勢力拡大
本拠地:ウェスト・スリー 代表者:ナターシャ=M=クドゥーレ
主義主張:カナンの緩やかな経済開放、研究中心主義の中道派。中庸、N/N
 正式名称は『Leading Edge Angel Dust Society』直訳で最先端AD研究会
 研究機関の元締めとして創設されたLEADSはオクタヘドロンの支援を受け、現在では最終的には狭界における、ウィザード経済と対冥界基地の二重の重要拠点としてカナンを運用する"カナン基盤化構想"を根幹目的としている。
 故にある一定の治安と経済の自由性を保障し、周辺地域の開発、前カナン文明の遺産とADの研究開発に力を注いでおり、カナンの独立自治を目指す保安局とも、カナンを資源地として扱う財団とも、思想的には対立している。
 現在は設立経緯、更には会長の個人的な親交から、保安局よりの立場である。だが、それは保安局に味方することを意味していない。カナン最大の研究能力を誇るLEADSは、機会さえあればカナン統治の主導権を握ろうとしている三頭組織の1つなのである。


・BAG(ばぐ)
規模: 現状:LEADSの下部組織
本拠地:ウェスト・スリー 代表者:オクセム・アリヴェ教授
解説:
正式名称はBroom-Knight of Archaeologists Group(直訳で考古学者のB−K隊) 通称は『Barbarian Armed Group』(直訳で機械化野蛮隊)あるいは蟲
遺跡の調査、発掘を主目的とする遺跡探索部の下部組織でありながら、発掘隊の重機、護衛、遺跡の保全の名目で数百機のB−Kを所有する。
所有機体のほとんどは無人化などの改造が施されたものや、オクタへドロンの最新モデルであり作業用機械とは程遠い。
また、総責任者のオクセム博士は遺跡探索部の総責任者でもあり、遺跡保全の建前でLEADS賛同コロニーの警備を行っていることから実質的にBAGはLEADSの保有する戦力といえる。
なお、オクセム博士は開発から戦術指揮まで行うオールラウンダーであり、自らの脳を好奇心により女性型アンドロイド(外見九歳)に移す筋金入りのマッドサイエンティストである。




《ナターシャ=M=クドゥーレ》(なたーしゃ=えむ=くどぅーれ)

年齢:34歳 外見年齢14歳
性別:女性
『あーッ!!経営!政治!警備!私は研究者なのよ!?』
 フェアリークイーン・オリジナルの所有者
シーリウス=ユリアンの養女、死別後アスカ=ヴァン=クドゥーレ博士の養子となる。
非常に高い知性を持ち、表界初期からAD研究を行う、天才にして戦闘用AD開発の第一人者。
元オクタヘドロンの研究者であり、現在はLEADSの会長として実質的な指導者である。
経営者として、また研究者として高い能力を示し、オクタヘドロン上層部からの信頼も厚い。
思想的に保守的な菜乃葉と対立し、"カナン根幹化構想"を打ち立てる。
性格は気難しく短気であり、同時に面倒見の良い姉御肌、或いはツンデレ。
オリジナルの影響か、肉体的成長が余り見られず、チビといわれるとキレる。
ちなみに、元は銀髪のツインテールだったが、子供っぽさに嫌気が差して金髪ロングに変更。
だが、外見の子供っぽさは抜けなかった。残念。


『カナン開拓財団』(かなんかいたくざいだん)
規模:大 現状:急速に拡大、故に不安定
本拠地:サウス・ツー 代表者:会長『"現生公"ヤミ=ラーマ』 副会長『藤 和良』
主義主張:カナンを資源採掘地点として認識。表界裏界中心主義の革新派、実力主義 C/N
解説:
親侵魔派のトリニティと表界中心主義の絶滅社の共同出資によって作られた組織。
アスカ局長の昏睡から始まる混乱のきっかけになった組織ともいえる。

犬猿の仲とも言えるトリニティを中心とした裏界系資本と絶滅社資本によって誕生したこの特異な組織は、強力な資本を背景にカナンのADを初めとした技術や、様々な遺産、そして人材といった資源の吸い上げを目的としている。

彼らにとって重要なのは表界や裏界における冥魔であり、その為の実験場や拠点としてカナンを捉えている節がある。故に、一部高級役員などを除いて福祉や治安といった面では彼らの統治地域はランクが下がるが、何よりも自由であり、更に実力さえあればのし上がれるといった環境が築かれている。

ただし、実力のある人物は人間、侵魔問わず重用することでも知られている

 

・ディエス=イレ(でぃえす いれ)
規模:小 現状:カナン開拓財団の下部組織 サウス・ツーの治安維持
本拠地:サウス・ツー 代表者:“ストームブリンガー”
解説
カナン開拓財団の一角を担う、絶滅社によって結成された、本格的な戦闘部隊。
第二次AD紛争において結成された、同名の組織を参考に再構成、再結成された部隊。
構成員は100%AD移植者であり、厳しい訓練を積んだ猛者たちである。
現時点での戦闘行為は確認されていないものの、その矛先が他の組織に向けられるのも時間の問題である。
同盟関係上、アビスオーダーとは協力関係にはあるが、非常に危うい均衡の元に成り立っている関係である事は周知の事実である。
ただ、副会長の藤の力により、緊急時の指揮体制は確立されているようだ。
なお、同盟組織の名残か、隊長はストームブリンガーと呼称されるのが慣例の様だ。

 

・アビスオーダー(あびす おーだー)
規模:小 現状:ヤミの支持に従いつつ、自由に行動
本拠地:サウス・ツー 代表者:不明
解説
カナン開拓財団の一角を担う、トリニティおよび裏界の勢力によって結成された戦闘部隊。
構成員は魔王と契約したAD能力者―――俗に言う“ADエミュレイター”である。
それゆえに、個々の隊員が極めて高い戦闘能力を持っているが、統率が完全に取れておらず部隊としての強さはさほどではないとの噂もある。
同盟関係上、ディエス=イレとは協力関係にはあるが、非常に危うい均衡の元に成り立っている関係である事は周知の事実である。
ただ、副会長の藤の力により、緊急時の指揮体制は確立されているようだ。


《"現生公"ヤミ=ラーマ》(げんじょうこう やみ=らーま)
年齢:不明 外見年齢20代後半
性別:女性神格
『私は、昨日世界が滅びてしまったと涙に暮れる日が来るのが怖いのです』
去り行く時、時の移りによっていえる心の傷、過去の思い出、日の移り変わりを司る公爵。
総じて未来の雛形ではなく、過去との繋がりとしての現在を司る魔王である。
トリニティからの派遣として、堂々とカナン開拓財団会長の席に座っている。
性格は悲観的かつ実利主義であり、魔王としては稀有なことに綿密な組織運営に定評がある。
異能ではなく実務能力の高さを見込まれて裏界より派遣された魔王である。
もっとも、魔王としての力も十二分に備えており、カナン屈指の実力者であることに変わりはない。


《藤 和良》(ふじ かずよし)
年齢
:42歳 
性別:男性
『昨日が最悪なら今日は昨日より素晴らしい、昨日が素敵な日なら今日はもっと素晴らしい!』
解説:
絶滅社出身、現在はカナン開拓財団副会長でありウィザードクラスは強化人間。
性格は笑顔を絶やさずに非常に楽観的であり、やや刹那趣味な面が見受けられる。
能力としては大胆な計画を立案、構成する能力に優れる。
また、絶滅社諜報部出身であり、破壊工作等に対しての実務知識と実行力を持つ。
立場上は副会長であるが、実質的にカナン開拓財団の共同経営者。
カナン開拓財団を設立するという発想は彼によるものである。


【世界魔術協会カナン支部】(せかいまじゅつきょうかいかなんしぶ)
規模
:小 現状:三頭組織の間をふらふら
本拠地:ノース・ゼロ 代表者:ヒグウェッジ=ノートリアン=朱鷺島
主義主張:カナンの監視、調整役、世界結界守護。
解説:
 カナンの世界魔術協会支部。
海上に存在する人工島、サウス・ゼロを本拠地とする。
 企業間で起る抗争の調停や、ウィザード支援、タブラ=ラサの低額販売、企業の意見調整、冒険社免許の発行を主に行っている。
 あくまでカナンに対して世界魔術協会は運営は各組織に任せ、貿易等によるメリットのみを受け取るスタンスを取っている為、カナンに置いては三頭企業の隙間に存在する組織といっても過言ではない。
 世界魔術協会としては表界から戦力を投入するような事態こそが最悪と考え、いざとなればカナンの切り捨ても視野に入れているのである。

 ただし、カナンから起こる利益は膨大なものであり、どの組織が表界の利益になるのか、見定めている最中といえる。

 

・ガーディアン・エンジェル・カナン支部(がーでぃあん えんじぇる かなんしぶ)
規模:小 現状:協力コロニーへの人材派遣や社会復帰支援
本拠地:ノース・ゼロ 代表者:秋月咲
解説
第二次AD紛争時に、FTEで結成されたNPO団体のカナン支部。
己の意志と関係なくAD移植者となった人々の、社会復帰支援を主な活動としている。
当初はオクタヘドロンの資金援助を受けていたが、カナンでの世界情勢の変化により、現在は世界魔術協会の支援を受けている。
とはいえ、事実上の中立を現代表は宣言しており、救いの手を差し伸べる者には分け隔てなく接する事をモットーとしている。
基本目的の関係上、周囲と孤立しがちなノース・ゼロ付近のコロニーと太いパイプを持つ。


《ヒグウェッジ=ノートリアン=朱鷺島》(ひぐうぇっじ=のーとりあん=ときじま)
年齢:29歳 
性別:男性
『は〜そういわれましても、その件はただいま検討中でして〜』
解説:
世界魔術協会カナン支部の支部長であり、非適合者のウィザード。
のほほんとした顔とふくよかな体型の男性であり、のらりくらりと相手の話を逸らす話術と、媚びとゴネで話を纏める手腕に定評がある。
またカナン支部の傾向から各組織からの賄賂に関する話も噂されている。
ただ、積極的にフリーのウィザードを支援しており、冒険社相手の探索依頼等も多く扱っている。


《晴空凪夜》(はれぞら なぎや)
年齢
:31歳
性別:女性
『やはり、ADコアの間には相互的な作用が存在する、か』
第二次カナン紛争の実質的な解決者の一人。
AD関係の事件で家族を全て失った事から、主に一般用の安定性の高いADの開発に携わる。
カナン統合中央研究局にて数々の民間用ADを開発、カナンの民間人移民に大きく貢献する。
最終的に旧カナン文明のブラックボックス無しで運用可能なAD:タブラ=ラサの開発に成功。
特許を含む莫大な利権は全てタブラ=ラサの流通の為に寄付し、その後隠棲する。
現在は各組織からの勧誘を断り、辺境の集落で医師兼研究者として助手と共に過ごしている。
助手の方が年上なのに自分の方が年上に見える事と、眼鏡の有無で口調と性格ががらりと変わり、年齢的に痛々しいのが本人の悩み。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

inserted by FC2 system inserted by FC2 system